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石の上にも三年は1万時間の法則的には正しいと思う

2019.03.26 / デザイン

僕が働き出した頃、上司や先輩に『3年勤めてやっと一人前』と言われていました。

それを聞いて『3年って長いな。。』とげんなりしていたことを思い出します。しかも当時の若い僕には『石の上にも三年』という言葉自体がそもそも説教臭いと感じていました。

でも実際に一人前になれたのは三年くらいかかったと思います。

成長の段階例(僕の場合)

僕の場合は

①一年目・・・デザイン的な感覚もまったく分からず、ただ先輩たちのデザインを見よう見真似。雑用係兼務。

②一年半・・・デザイン的な感覚がある程度身につく。が、慣れていない業種のデザインはまだまだ分からず。

③三年目・・・デザイン的な感覚がより洗練される。慣れていない業種のデザインも調べながら及第点は取れるように。

という段階で成長していったと思います。

正直、一年半のデザイン的な感覚がわかった時に『もうこれで一人前になれたのかな?』とうぬぼれていましたが、なんでもそつなくこなせるようになるにはまだまだ時間がかかりました。

三年目で及第点、五年目でようやく慣れていないデザインでも平均点は取れるくらいになれたので、本当の意味で一人前になれたのはその時だったと思います。

 

一万時間の法則

よく言われる一万時間の法則とは、ある物事のプロフェッショナルになるには大体10,000時間かかるといういうものです。

10,000時間を単純計算すると

①一日4時間費やした場合・・・一年で1460時間、一万時間には約6.8年

②一日6時間費やした場合・・・一年で2190時間、一万時間には約4.5年

③一日9時間費やした場合・・・一年で3285時間、一万時間には約3年

④一日10時間費やした場合・・・一年で3650時間、一万時間には約2.7年

⑤一日12時間費やした場合・・・一年で4380時間、一万時間には約2.3年

となります。

僕は多分一日10〜12時間働いていたので、休日等も換算して3年くらいかかったということだと思います。
(しかもその三年のうち後半は寝るとき以外デザインのことしか考えていないくらい狂うように仕事と勉強していました。)

このことから考えて、石の上にも三年は案外当てはまっているのかと。

昔から語り継がれていることには何らかの理由があるから語り継がれているんだなと思います。

 

なんでもかんでも石の上にも三年には否定的です

でも、状況などを加味せずに、なんでもかんでも三年は我慢しろということには僕は否定的です。

例えば

・ブラック会社だった

・精神的に、肉体的にもう限界

・死にたくなる

というくらいだったら全力で逃げていいと思います。

実際に僕にも経歴から抹消している3日で辞めた会社があります。

その会社は絵画を販売する会社だったのですが、街でローンを組めそうな20歳以上の女性をナンパして、言葉巧みに売りつけるというかなり問題のある売り方でした。

本当は初日で辞める決意をしていたのですが、当時19歳だったので怖い上司に初日は言えず、三日目の夕方に辞めたいと伝えて逃げるように辞めたという、苦い思い出です。

キツイ・ツライという以前に倫理に反していたので辞めて良かったと思います。

 

まとめ

少し前に寿司職人は3ヶ月でなれる的なことが話題になりましたが、僕はその意見に否定的です。

集中的に学べば基礎くらいは身につくのかもしれませんが、基礎ができてもまだまだ半人前以下ではないでしょうか。

特に寿司のような、繊細な作業の積み重ねで味を形作っているようなものは、目に見えなかったり言葉に出来なかったりの感覚・感性が必要なはずです。それが回転寿司とそれ以外の寿司屋の違いかと。

最短距離を進むことは良いことだとは思いますが、そればかりを意識しすぎると溢れてしまうものもあると思っています。

 

以上です!